坐骨神経痛とは
下部腰椎から下肢後面を足底まで繋がった末梢神経の炎症等による痛みしびれを伴なう非常に辛い症状で、自発性疼痛や歩行困難など症状も様々です。坐骨神経の神経支配領域に出る痛みやしびれはもちろん、下肢後面や足底、お尻周りの痛みなどやや広域に広がるものを伴なう場合もあります。
原因としては、一般的には椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症による神経根及び椎間孔での坐骨神経末梢枝の神経絞扼障害によるものといわれています。だから重度のものになると、神経根の圧迫を除去する為に手術となる場合があるのです。
ただし、これは正解であって１００点の答えではありません。
というのは、実際に椎間板ヘルニアがあると言われても、それだけで１００％神経痛が出るというわけではないからです。脊柱管狭窄症においてもいえる事ですが、その神経圧迫の場所や度合いによっては同じヘルニア持ちの方でも無症状で元気に生活できている方もいらっしゃいます。
大事なのは、神経がいわゆる神経痛を引き起こす原因というものが、圧迫ではなく、伸張（双方向に引っ張られる力）によるものが多いという事実です。その圧迫自体が原因ではなくて、その圧迫により鷲づかみにされた神経が引っ張られ、結果その神経が伸張させられて痛みやしびれ、正しい姿勢でいられなく事で体のあちこちで起こる症状緩和操作などに複雑に原因が絡み合う事で症状が長引いたり、悪化したりするのです。また、神経自体に栄養供給している血管の循環障害なども考えられます。
当院では原因となり得るものを出来るだけ細分化し検査や治療によるスクリーニングを重ね本当の原因、根本的な原因を究明するようにしています。そしてその先に正しく、美しくいられるにはどうしたらよいのか、再発を起こさせないよう努めさせていただきます。