こんにちは、池田です。
最近よく股関節症で来院頂く事が多くなったと感じます。
昔は先天性股関節脱臼、いわゆる先股脱せんこだつは分娩時の手法の問題も多かったようです。現在では医療の進歩、努力によりかなり減少しています。
逆に近年問題になっているのは、股関節形成不全、骨盤臼蓋形成不全、これも遺伝子的に先天性もあるのですが、生まれてから成長過程で起きる問題があります。
これは幼少期、赤ちゃんは寝返り、ずり這い、ハイハイからつかまり立ち、そして二足歩行へと成長して行くのですが、これはどの過程も身体、特に骨格を形成するのに必要不可欠なものなんです。
しかし最近はこの過程をしっかり踏めてない子どもが増えています。1つは家事情、マンションやコンパクトにまとまった家が増え、子どもがハイハイして動き回るスペースが狭かったり、掴まれる所がすぐにあり、子どもが早い段階で二足歩行へと勝手に移行してしまうというのがあります。
もう1つは親の子に対する過保護が言われています。周りの子がもう歩いているのにウチの子はまだハイハイしてる…ってこれで焦ってしまい直ぐに歩行器に乗せてしまったり、手押し車に掴まらせて無理やり二足歩行させたり。
いずれも股関節の十分な形成が成されないうちに歩き出してしまう事が問題になります。
先ずは焦らないこと、子どもはいつか必ず二足歩行になります。ハイハイもしっかり骨盤の臼蓋や、大腿骨の骨頭を形成している最中だと思って見守る事も大事ですヨ。
お子様や大人の方でも、股関節のお悩みなどありましたら、どうぞご相談ください。